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2019.07.22
2019/7/22 札幌リージェントゴルフ倶楽部、留学生キャディ2年目に

ゴルフ場は人材難で特にキャディ不足で困っているが、昭和49年開場の札幌リージェントゴルフ倶楽部(36ホール、北海道北広島市島松641)は、学生を支援する「私費留学生共同支援キャディプログラム」をスタートさせ、今年で2年目に入っている。

日本の大学に通う留学生をアルバイトとして受け入れることで、将来母国で活躍する未来を応援するという企画。現在、同GCから車で15分の札幌国際大学観光学部(札幌市清田区)に通うベトナムからの留学生9名(男性7名、女性2名)が働いており、今年5月から入った7名は座学と研修が終わり、7月から実際にキャディとして業務にあたってもらうという。
まだ7名は研修段階でもあり、キャディの時は1組に2名付いたり、1名で3B以内に限定してプレー予約を受け付けている。ネット予約では【留学生応援プロジェクト】として「期間限定特別企画」のキャディ教育プランなどもあり、その趣旨説明も行っている。

早田(そうだ)顕輔総支配人は、「ベトナムからの留学生は日本語を勉強してきているが、1人の子は入ってきた時に日本語もまだまだだったのが1年で日本語も上達した。働くのは留学生の限度である週28時間以内のため土・日と平日の週1日だが、夏休みは限度がなくなるので昨年の2人は750時間以上働いた。今年の子は先輩2人がいるので上達が早そうだ」と話している。距離については、ルールの改正もあり、ゴルフウォッチを使って正確な距離を伝えているという。

同倶楽部は18ホールが完全キャディ制で、キャディも55名ほど在籍しているが平均年齢が60歳となり、国内でキャディを募集しても難しいことから将来を考えて、奨学金が必要な学生を応援することで採用することにしたという。日本人の学生も対象だが、まだ応募がないとしている。
ベトナムではゴルフ場の造成も盛んで将来、地元に戻って観光関係に付くことが想定されているほか、日本の大学を卒業後に日本で働くことも期待しているという。

日本の学校には、海外から多くの留学生が勉強に来ているものの、キャディ就労で奨学金を付与する取組みは同倶楽部が初めてのようだ。早田総支配人は支配人会を通じて、その取組みを業界に報告していると説明しており、「30分以内程度で送迎できる学校があれば他のゴルフ場でも実現できるのでは」と話している。

ちなみに兵庫県の有馬CCもベトナムの大学生を採用しているが、ベトナムからインターンシップ(職場体験)として受け入れているため単年度契約となっている。今年で2年目だが、今年は入国管理局の審査に時間がかかったことから2名がキャディ見習いとして働き始めている。

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※「ゴルフ特信」第6392号より一部抜粋

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