一季出版株式会社

2019.01.11
2019/1/11  停滞する会員権相場 若年層の入会促進の取組が急務

   昨年のゴルフ会員権相場(単純平均)は、関東が年初124万円で始まり、4月12日の133万円(年初に対する指数107・26)をピークにジリジリ下がり、夏以降は121万円から125万円でもみ合い、12月20日の121万円(97・58)で終わった。関西は年初(1月5日)も年末(12月21日)も82万円で変わらず、その間も81~83万円を推移するだけで、ほとんど動きがなかった。
 関東が年初価格を3%近く下回ったのは、米国の株式市場の混乱、それに伴う日経平均株価の下落が影響したとみられる。株式市況という外的要因を除くと、会員権相場は横ばいとなっている。この横ばいを現状維持とみることもできるが、実際のところ会員になるメリットが薄く、名変料などの負担も大きいのがネックとなり、会員権の取引が停滞してしまっている。
 ゴルフ場では、会員の高齢化が一段と進み、会員活性化が急務となっているが、高齢会員の親族が会員権利を引き継ぐケースが少ない状況だ。
 そうした状況を打破するには、アクティブにゴルフをプレーする若年層の新規入会が必要となってくる。そのためには、現状の名変料が実勢と見合ってるかを確認し、見合っていなければ価格を改定すべきだろう。また既存の会員権にとらわれずに、入会手続きが面倒でなく、初期費用の負担が軽い年次会員で入会してもらうのも有効だ。入会してクラブライフやゴルフプレーの良さを実感してもらい、正会員にステップアップしてもらえるような運営施策だ。他のゴルフ場との差別化を図ることも大切だろう。

※「ゴルフ特信」第6320号より一部抜粋

 

 

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