2026.08.03
2026/8/3 R&Aが「ゴルフと健康に関する報告書」最新版を発表
ゴルフ規則を統括するゴルフの総本山であるR&A(スコットランド)は先ごろ、ゴルフがもたらす身体的、社会的、精神的なメリットをまとめた「ゴルフと健康に関する報告書」の最新版(2021~2025年版)を発表した。既存のゴルファーだけでなく、ゴルフをしない層や各国のゴルフ連盟、さらには政府の政策立案者に対してゴルフの健康増進効果への理解を深めてもらうことを目的とし、R&Aが掲げる「ゴルフを世界に開く」という新たな5カ年戦略に連動し、スポーツが地域社会に変革的な影響を与える強力なエビデンスを提示する内容となっている。
報告書では、多彩な図表や世界各地の10の事例研究を用いて、ゴルフの健康上の利点を詳細に説明。特に注目すべきは、エジンバラ大学アンドリュー・マレー博士らの研究による「ゴルファーはゴルフをしない人よりも平均して5年長生きする」という報告としている。R&Aの医療・科学顧問を務めるマレー博士は、「定期的なゴルフのプレーにより、心臓発作や2型糖尿病、がんなど約40種類の主要な慢性疾患が改善される可能性があり、脳(認知機能)にも好影響を与える」と指摘する。
世界保健機関(WHO)が運動不足に伴う疾患の蔓延に警鐘を鳴らすなか、自然の中を歩くゴルフは、あらゆる年齢や能力、背景を持つ人々にとって最適な健康増進活動であると結論づけている。
そしてR&Aは、ゴルフへの参加がもたらす健康、幸福、そして経済への波及効果を評価するため、対象国での試験的研究を実施。各国のゴルフ連盟と緊密に連携しながら、今後5年間で250億ポンド(約5兆円)を超える社会的価値を提供することに尽力していく構えだ。
確かな研究データが国際的な学術誌に掲載されることで、ゴルフが国や地域の医療費削減に直接貢献し、公的医療制度に付加価値をもたらすスポーツであるという認知を世界的に広げたい考えだ。
R&Aの最高経営責任者(CEO)であるマーク・ダーボン氏は、「ゴルフが人々の生活に与えるプラスの影響を証明するために、過去10年間で驚くべき進歩があった」と語る。さらに「ゴルフの健康上のメリットは、このスポーツの極めて重要なセールスポイント。ゴルファーのモチベーション維持や新規層の獲得を促すだけでなく、政府機関や公衆衛生機関といった政策立案者に対しても、ゴルフ場開発やスポーツ振興を後押しする説得力のある証拠になる。新たな5カ年戦略の成功は、世界中のパートナーと協力し、これまで見られた参加者増加の勢いを維持できるかにかかっており、この利点を広く周知していく」とコメントした。
R&Aは今後も、筋力やバランス能力に関する研究への資金提供をはじめ、全英オープンやAIG女子オープンなどの主要選手権を通じた一般・政策立案者への啓発活動を強化する方針。これまで築いた科学的基盤をベースに、世界中のゴルフコースや施設へ、さらなるゴルファーを呼び込むことを目指しているという。
