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2025.09.24
2025/9/24 計63Hの東条の森カントリークラブ(兵庫)韓国資本受け入れ

東条の森カントリークラブ・東条コース(18ホール、兵庫県加東市)、同大蔵コース(27ホール、同)、同宇城コース(18ホール、兵庫県加東市)の3コース、計63Hを経営する㈱東条の森(資本金1000万円、2007年3月16日設立、兵庫県加東市)が、韓国資本を受け入れ、2人代表となった。
5月29日付けで代表取締役に三品裕太氏とともに、チェ・ヨンボム氏(大韓民国京畿道在住)が就任し、その他役員は韓国勢が占めた。韓国のプライベートエクイティファンドであるインビクタスが全株式を取得。インビクタスに投資した会社の1つにKXグループがあり、チェ・ヨンボム氏はKXグループのCLUB72CCの代表取締役を兼ねている。CLUB72CC(23年4月以前はスカイ72CC)は、韓国・ソウルの玄関口である仁川国際空港に隣接して韓国内最大の72ホールを有するパブリックゴルフ場で、男女トーナメントを開催しているコースや大規模な練習場、パー3コースも備える。KXグループで株式上場しているKXイノベーションは韓国内外で放送やIT関連事業も行い、ゴルフ場は他に新羅CCや坡州CCなど数コースを直営ないし委託で運営。ベトナムでのゴルフ場開発にも進出している。

三品裕太代表は、ゴルフ場のプロデューサーやジャーナリストとしても活躍した先代が亡くなり、令和4年に㈱東条の森の経営を若くして継承したところで、今後の集客や負債額の返済に影響が出て施設投資が困難になると思っていたところ、先方から話があり、東条の森CCがこの巨大グループに入ることで、シナジー効果が大きいと判断して株式を売却した。コースへの投資はもちろん、クラブハウスの改修工事等も行い、傘下へ入ることのメリットとして、グループ会社には韓国のゴルフ予約サイトもあり、そちらを利用したインバウンド集客にも今後力を入れる予定。グループコースの相互利用提携やツアーなども行っていきたい考え。KXグループとしては初の日本のゴルフ場進出になり、文化も違えば考え方も違うが、韓国人経営者はコースを良くしたい意向が強く、三品氏はオーナーではなくなったが、「力を合わせてより良いゴルフ場を作っていきたい」と今後の経営継続に意欲を示している。
経営株式の譲渡であることから、㈱東条の森の会員のプレー権や預託金はそのまま承継しており、スタッフの待遇やメンバー、日本のゴルフ業界が少しでも良くなれば、との思いからの決断だったとしている。

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「ゴルフ特信」第7243号より一部抜粋

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