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2025.06.12
2025/6/12 東日本地区、昨年秋以降の労災事故件数が増加

東日本ゴルフ場支配人会連合会(東京都台東区、℡3851・8405)は、3月5日に都内で労働安全衛生委員会(岡本豊委員長)を開き、昨年3~4期(7~12月)における労働災害実態調査報告を行った。
3期(7~9月)においては、労災発生件数は133件(前年同期157件)で前年比24件減少。うち30日以上の重大事故発生件数は34件(45件)で11件減少。4期(10~12月)は134件(120件)で14件増加。重大事故は56件(42件)で14件増加と、4期の増加が目立った。
東日本16都道県の年間(1~12月)の労災発生件数は487件(467件)で前年度比20件増加、重大事故は168件(150件)で18件増加した。

重大事故168件の部門別内訳は、キャディが前年と同数の83件で全体の49%(55%)、コース管理が1件増の37件で22%(24%)、その他が17件増の48件で29%となった。
項目別では「転倒」が100件(81件)と最も多く、動作の反動・無理な動作が27件(20件)、墜落・転落16件(9件)、激突6件、その他5件、挟まれ・巻き込まれ4件、飛来落下(打球事故)3件、交通事故1件等となった。
また7~12月の期間中に死亡事故が2件(群馬県と北海道、集計外で神奈川県でも1件)発生しており、その状況報告もされた。

岡本委員長は「この5、6年、年間だいたい500件未満(西日本を含めると1000件未満)が続いているがなかなか下がってこないのが現状。項目別ですべり・転倒を減らさないと全体の件数が減らない。死亡事故で多いのは大型機械の作業や木材伐採。シートベルトやヘルメットの着用とあごのヒモ結び、それにスマホを操作しないなど安全点検をしっかりして、死亡事故を絶対起こしてはいけない」と報告し、委員長の倶楽部で作成した「現場安全パトロールチェックリスト」を公開するので、各ゴルフ場で利用して安全点検に心掛けて欲しいと呼び掛けた。
また先に開かれた環境管理委員会では、ゴルフ場における廃プラ削減運動(でのビニール袋提供廃止)での現状について、調査した結果の報告が各都道県からなされた。ビニール袋の提供を再開したゴルフ場もあるなど取組みが統一されていなかった結果がわかり、改めて顧客への啓蒙活動の強化やプラスチック代替品の模索などコスト削減等の提案があり、ゴルフ界の取組みとして、ゴルフサミット会議にも提案する意見も出ていた。

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「ゴルフ特信」第7198号より一部抜粋

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