一季出版株式会社

2021.01.17
2021/1/17 ㈱平和、第2四半期決算、やや改善し売上高48・9%減

パチンコ等遊技機器メーカーで、ゴルフ事業のパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎社長)を完全子会社とする㈱平和(嶺井勝也社長)は11月10日に、2021年3月期第2四半期(4~9月)連結業績を発表した。
それによると、同期の売上高は377億81百万円(前年同期739億11百万円)で前年同期比48・9%の減少、営業損失は46億80百万円(前年同期は営業利益135億50百万円)、経常損失は46億94百万円(同経常利益135億32百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失61億79百万円(同四半期純利益94億07百万円)と第1四半期に続いて減収減益だった。

同期のセグメント別情報では、遊技機事業が売上高28億93百万円で前年同期比90・2%減、営業損失57億95百万円(営業利益79億46百万円)、ゴルフ事業が売上高348億88百万円で21・3%減、営業利益24億60百万円で65・8%減となった。第1四半期段階では遊技機事業が売上高11億71百万円、営業損失33億01百万円、ゴルフ事業が売上高150億01百万円、営業損失5億03百万円だったことから売上も改善し、ゴルフ事業は黒字転換している。
経営成績に関する説明では、遊技機業界においては緊急事態宣言後の営業自粛等の要請は解除されたものの、顧客であるパチンコホールへの客足の戻りは鈍く、稼働も未だに完全に回復していないなど先行き不透明な状況にある。このような中、5月20日に施行された改正規則により旧規則機の経過措置期間が1年延長されたことで、新規則機の購入を控える動きにつながり、第2四半期における遊技機需要は低調に推移したという。同社においては新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響により販売計画を再検討し、第3四半期から新機種の販売を本格化させることにしたという。

ゴルフ業界では、プレー人口の減少や労働力不足等、近年の異常気象による自然災害などのリスクもあり、厳しい経営環境が継続。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響としては第1四半期には大きく落ち込んだ来場者数が徐々に回復しているとしている。同社においては数年続いた大きな台風被害が今期は発生しなかったことや、第2四半期における来場者の大幅な回復があったものの、第1四半期の落ち込みを補うまでには至らず、またスループレーの増加やコンペの中止などにより顧客単価が低下したため前年同期を下回ることとなったという。
2021年3月期連結業績予想は売上高1248億円(13・7%減)、営業利益69億円(70・7%減)、四半期純利益10億円(93・7%減)、期末配当金未定で変更ないとしており、今後大幅に改善を見込む予想となっている。

なお、第1四半期で川越グリーンクロス(27ホール、埼玉県川越市)のゴルフ場用地について、国交省関東地方整備局の荒川第二・第三調整池事業の進捗に伴い、事業を再評価した結果、当該資産を30億08百万円減額し、減損損失として特別損失に計上。また、ANXグループから石岡GC(茨城)など4ゴルフ場の事業を新設分割にて承継して設立する会社の株式全部を取得する株式譲渡契約を10月30日に結び、12月1日付けで取得する予定であることも報告した。

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※「ゴルフ特信」第6583号より一部抜粋

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