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2020.07.02
2020/7/2 JGA、宣言解除の中でゴルフ規則修正の指針を発表

公益財団法人・日本ゴルフ協会(JGA)の規則委員会(貝原剛委員長)は5月18日、緊急事態宣言等に基づく行動制限が段階的に解除されるていく中で、ゴルフ競技の再開を考えている倶楽部、委員会向けにゴルフ規則修正の指針を作成し、発表した。
具体的な指針は、①[プレーの形式]として、できるだけプレーヤー間の接触を避ける、ホールや旗竿に触れさせない、プレー時間を短縮するという目的のために、ストロークプレーよりマッチプレーを採用したり、ストロークプレーであっても「最大スコア」や「ステーブルフォード」を採用することも一つの対策。また、委員会はラウンドを18ホールより少ないホール数に設定して競技を行うこともできるとした。
その他、②スタートはできるだけ間隔を空け、1組の人数を制限、③ローカルルールでキャディやカートの使用を禁止しない限り、プレーヤーにはその権利があり、使用禁止にはローカルルールの制定が必要、④バンカーレーキ等複数のプレーヤーが触れる物をできるだけ撤去したい場合、コース内の動かせる障害物はできるだけ撤去すべき(バンカーでレーキを撤去した場合、プレーヤーは手やクラブでバンカー内の砂をならすことができる。プレーヤーの球がバンカー内にある場合、プレーヤーは元の球か別の球を次の救済エリアにプレースし、その救済エリアからプレーすることで 1 度だけ罰なしの救済を受けることができる)。⑤旗竿は撤去することができる。撤去せずに競技を行う場合で、委員会が旗竿に触れることを禁止したい場合は、ローカルルールを制定し、罰を設定することもできる。⑥R&Aのガイダンス(JGAのHPで掲載)ではホールから一定の距離にある球をホールアウトしたことにする、あるいはライナーをホールから上に出してそのライナーに当たった球をホールアウトにすることを案として示した。「球がホールから30cm以内に止まった球はホールに入ったものとみなす」、「球がホールライナーに当たった場合、その球はホールに入ったものとみなす」の例も挙げた。⑦接触を避けるためスコアカードを交換しないことも紹介した。

これらは倶楽部選手権などゴルフ競技としての指針で、懇親の意味合いの強い月例競技やレクリエーションのゴルフでは感染予防を優先すべきこともあるとして区別する必要があるが、制限が緩和されていく中で必要でなくなったと判断できるローカルルールは適時削除すべきと紹介した。
JGAが①であげたマッチプレーやステーブルフォードは欧米で盛んであっても日本では馴染みが薄く、国内ゴルフ場のほとんどが従来のストローク方式が主流だと感じており、新しい方式の普及には時間がかかりそうだ。

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※「ゴルフ特信」第6512号より一部抜粋

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