一季出版株式会社

2020.04.01
2020/4/1 2019年ゴルフ場経営交代、大幅増加の59コースに

2019年に経営交代が判明した国内ゴルフ場は、計59コース(注・交代判明時のデータも含む、法的整理等では計画案等可決時点で経営交代としてカウント)となった。
経営交代は、2017年にアコーディア系列の131コースが親会社を交代したこともあり、169コースに及んでいた。2018年は大型グループの交代がなく32コースと2011年以降で最少だったが、アコーディアを傘下に持つアジア系投資ファンドのMBKPグループがOGM(現・NX)グループから39コースを取得したことにより、再び大幅な増加となった。

都道府県別では、兵庫県が9コース(内OGM6コース)で最多、以下、千葉6コース(3コース)、静岡4コース(0コース)、三重4コース(4コース)、茨城・栃木・群馬3コースなどとなっている。
経営交代の方法としては、ほとんどが「株式の移動」によるものとなっている。
経営交代の理由では、法的整理絡みが少なくなり、任意売買が多くなった。このあたりは法的整理の件数が21世紀に入って一番少なくなっていることも影響している。また旧経営母体に大手企業グループ系も目立ち、大手企業系の資産整理の動きも少なくなかった。

最も多くゴルフ場を取得したのは、OGMを取得したMBKPグループ。今年もアコーディアGTの取得など注目される。次は大手のPGMグループやバンリューゴルフグループ。
PGMグループとしては、民事再生手続きを経て富士御殿場GC(現・御殿場東名GC、静岡)や、レイクウッドグループから任意売買でレイクウッドGC富岡C(現・PGM富岡CCノースC、群馬)を取得した。
バンリューゴルフグループは、アコーディアからヴィレッジ東軽井沢GC(群馬)、民事再生手続きの西日本観光㈱から篠山GC(兵庫)を新設分割で株式を取得した。

一方で売却した側は、オリックスグループがOGMの39コースで目立つ。その他、アコーディア、PGM、東急不動産、リソル、名鉄、日神不動産、三共、ユニゾ不動産、京セラ、ユニマットなど上場関連の有名企業が多く名を連ねたが2コース以上の同時売却はオリックス以外なかった。
今年は宇部興産系の宇部72CC(72ホール、山口)が3月2日に株式譲渡で売買が決まっている。

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※「ゴルフ特信」第6478号より一部抜粋

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